憧れのマイカーは、人生のターニングポイントにもなりえる財産です。特に大きな買い物ですから、車選びは時間をかけて慎重に吟味するべきです。
ようやく購入する車が決まったら、次の課題はローンですね。せっかく慎重に選んできた車なのに、ローン選びでうっかり大金を損してしまった!ということにならないように、車のローン選びと審査に通るコツをご紹介します。
車のローンとは
ローンは信用取引ですから、契約の前には契約者がきちんと月々の返済額を支払える人物なのかどうか、借り入れ先から審査が入ります。
人生で初めて車を買うという方なら、当然、マイカーローンの契約も初めてでしょう。きちんと調べておかないと、損をすることもあるんです。
車のローンの選び方
車は資産となり、ローンは借金になります。どちらも長いつきあいになりますから、バランスを考えた正しい選択が大切です。
借り入れ先の選択は、なるべく早い段階で検討すべきです。というのも、審査に通らなかった場合は、あらゆる手続きがまた一からやり直しとなってしまう場合があるからです。慣れない手続きが多いので、面倒になって選択粋を狭めてしまわないように、事前に頭の中を整理しておきましょう。
将来の自分の生活スタイルなどを見据えた上で計画が立てられていなければ、憧れの車を手に入れてもローンの返済方法や金額設定に無理が生じて、せっかく買った車を売却しなければならないなんてことにもなりかねません。「そもそも、自分は審査に通るのか?」そんな不安もありますよね。そんな不安を少しでも払拭するためにも、事前の準備が大切なのです。
返済シミュレーションが重要
第一にやるべきことは、金利をチェックして返済シミュレーションを立てること。返済期間が長くなるほど支払い利息の総額が高くなります。
ここで具体的な例として、300万円の車に頭金として50万支払い、残りの250万円を実質年率3.9%として計算してみましょう。
※金利計算くんより算出
シミュレーションをするときは、ディーラーで見積もりを立てて貰ったもの以外にも、銀行やその他の可能な限りの借り入れ先から、できるだけ多くの判断材料を手に入れましょう。借入期間が3年と5年とでは10万円の差があることが分かります。10年にもなると、かなり差が開いてきていますね。場合によっては、利息総額に30万以上もの差が発生することもあります。
車のローンの審査基準はどんな項目があるの?
次は、ローンの審査にはどんな項目があるのかを確認してみましょう。審査を受ける前に何が基準となって合否が決定されるのかを理解しておけば、すんなり受かる対策を練ることができるかもしれません。
審査基準とは
借り入れ先によって、申し込み条件や審査のチェック項目はさまざまです。そして、落ちたからといって理由が教えてもらえることはありません。
しかしカーローンの審査基準は、受験の傾向や対策などと同じように、おおよその問題点は事前に予想することができます。
審査に通りにくい人
審査に必要とされるのは、年収、雇用形態や勤務先、他に借金はないか、滞納や未払いなどはないかなどの信用情報です。ここからは、「ローンの申し込み条件は満たしているのに、何故か審査で落ちてしまう」という人の特徴と、その対策を一部ご紹介しましょう。
<派遣・パートなどの非正規社員の人>
融資側のチェックポイントは、「返済できるだけの安定収入があるか?」ということですから、パートだからといって必ずしも落ちるという訳ではありません。
雇用形態を変えるのは転職でもしない限り無理ですから、きちんと仕事を続け、毎月安定した収入を得るようにしておきましょう。年収200万以下や勤続1年未満の方は要注意です。
<過去に金融事故を起こした人>
当然ですが、延滞や未払いなどを起こした人は高確率で審査に落とされます。しかし信用情報というのは半永久的に残る訳ではありません。
長期延滞はそれが解消されてから1~5年、債務整理の場合は発生後5~10年で記録は解消されます。とはいえ、できる限り支払い管理を怠らず、信用情報は常にクリーンにしておくべきです。
車のローンの借り入れ先を比較
車のローンを組むのに一般的に有名なのが、ディーラーローンや銀行ですが、他にもいろいろと借り入れ先が揃っていて審査基準も条件も、それぞれ異なってきます。またローン以外にクレジットといった資金調達法も存在します。販売店が用意する支払い方法もローンと思いがちですが、実は中身はクレジットだったりするのです。
続いては借り入れ先別に、〇×方式でメリット・デメリットについて見ていきましょう。
ディーラーローン
「〇」車の購入先で一緒に手続きするので手軽で仕事が速い。銀行と比べると審査が緩く、必要書類も少ないので、忙しくていろいろ手続きをする暇がないといった人にはおススメ。
「×」金利は銀行より少し高め。完済するまで車の所有権はディーラーもしくは信販会社のもの。
銀行
「〇」金利は低め。給料振り込み先や公共料金の引き落とし等に指定している銀行の場合は、優遇金利制度といって条件によって金利が下がる。
「×」審査が厳しく、必要書類が多い。また審査時間も長い。(都市銀行より信用金庫などの方が審査基準は緩くなる傾向にある。)
農協、労金、共済組合
「〇」組合員なら、他の金融機関に比べて金利が低い場合が多く、手続きの手間と審査も銀行ほどではない。
「×」会員でない場合は、金利は高くなる。農協の場合、お金を払って組合員になることで借りることができるようになる。
保険会社
「〇」損保ローンなどは口座の開設が不要(自分の都合の良い口座から返済できる、土日も審査が可能。)
「×」生保・損保などの契約者貸し付けで借りる場合、加入の年齢制限や収入制限が他と比べて厳しくなる傾向にある。
まとめ
車選びに時間を掛ける以上に、ローン選びをしっかり考えることはとても大切。どちらも長いつきあいになる訳ですから、無理のないように、自分の見の丈に合ったプランを組みましょう。