「海外へ渡航する前に外貨を現金で持っておきたい」あるいは、「海外から帰ってきたので外貨を日本円に交換したい」と、外貨両替をしたい人もいることでしょう。外貨両替は、どこでするのが一般的だと思いますか?実はしっかりした両替所でなくても、銀行など身近なところで両替は可能です。それでは、銀行の外貨両替は、ほかの外貨両替と比べてどのような特徴があるのでしょうか。外貨両替ができる場所と特徴についてお話ししていきます。
外貨両替はどこでできる?
旅行や出張前に現金で現地通貨を用意しておきたい人もいることでしょう。外貨両替は、銀行をはじめ、空港、郵便局、ネット両替サービス、金券ショップなどで可能です。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。手数料や注意点も含めて紹介します。
■銀行の特徴は?
外貨両替ができる場所で身近なのは、銀行です。大手の銀行はじめ、地方銀行などでも外貨両替が可能です。銀行で外貨両替するメリットは、安全性が高いこと。金融機関として認められている場所での取引になるため、まず偽札にあたるようなことはありません。銀行にもよりますが、扱われている通貨の種類が豊富な点もうれしいです。
また、銀行の店舗なら街中のいたるところにあるため、外貨に両替しようと思ったらすぐにできる気軽さもあります。両替の手数料は銀行によって異なりますが、米ドルへの両替であれば1ドルあたり3円ほどが相場です。
■空港の両替所の特徴は?
海外渡航前に両替をするなら空港の両替所も使えます。手数料は銀行と同じくらいで、そこまで高くはありません。空港直営の店舗もあるため、安全面を考えるなら、しっかりした店舗を選ぶようにしましょう。
空港の両替所の特徴は、ほかの両替方法よりも両替できる通貨が豊富にあることです。ほかの両替方法が10~15種類前後なのに対して、30種類以上の通貨を扱っている店舗もあります。シンガポールドルやインドルピーなどアジアの通貨のほか、マイナーな通貨も扱われている可能性があるので、ほかの両替方法で両替できなくても、空港なら両替できる可能性があります。ただし、外貨両替できる空港は限られてくるので、事前に確認しておきたいです。
■郵便局の特徴は?
郵便局の一部、またはゆうちょ銀行全店で外貨両替の取り扱いがあります。郵便局の特徴は、元公営事業であったため、ほぼ全国に展開されていること。銀行と同じように、外貨両替したいときにしやすいというメリットがあります。手数料も銀行や空港でかかる手数料とほとんど変わりません。利便性の高さや安全面は、銀行とそこまで変わらないでしょう。
ただし、2018年8月現在で取り扱いのある通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンド、オーストラリアドル、カナダドル、中国元、韓国ウォン、スイスフランの8種。通貨の種類は銀行の方が豊富です。マイナー通貨など、希望の通貨に両替できないことがあります。
■ネット両替サービスの特徴は?
インターネット上で外貨両替の注文を出し、宅配で受け取る、外貨両替専門会社の両替サービスもあります。特徴は、お得に両替が叶うこと。米ドルであれば1米ドルあたり0.3円程度で取引できる会社もあります。通貨の種類も空港並みに豊富で、マイナーな通貨の両替ができる点もうれしいです。
しかし、宅配での受け取りになるため受け取りまでに数日かかってしまいます。すぐに両替したい場合は不向きです。また、宅配トラブルによって指定の日に受け取れない可能性も否定できません。
■金券ショップ・両替商の特徴は?
その日のうちに両替したい場合は、銀行や郵便局などのほかに金券ショップや両替商という選択肢もあります。手数料は、銀行や郵便局などでの手数料の約8割程度。お得に両替ができます。
ただし、専門に扱っているショップではないので、取引額に上限があったり、取引通貨が限られたりする点には注意したいです。また、銀行などと比べて安全性が低く、偽札にあたるケースもあります。
外貨両替の注意点
ここまで、国内で外貨両替ができる場所を紹介してきました。意外と両替できる場所は多いことがわかりますね。特に銀行や郵便局は全国に展開されているので、気軽に両替できます。自分に合った方法で両替するのが1番です。中でも銀行での両替は間違いないですが、注意しなければならないこともあります。外貨両替の注意点2つをみていきましょう。
■交換レートは日々変わる
日本円含め、通貨の価値は日々変わります。通貨の価値に合わせて交換レートも変更されるため、毎回同じ額で取引できるわけではありません。前回と交換レートが違うと感じるのはそのためです。
たとえば日本円から米ドルに両替する場合、円高の方が購入できる米ドルは増えます。反対に円安の場合は、購入できる米ドルが減ってしまいます。交換レートの目安になる為替相場は、ニュースなどでも簡単にチェックできるため、お得に両替したいなら確認しておいた方が良いでしょう。
■海外での両替は手数料が高い
ここまで、日本国内で外貨両替する方法を紹介しましたが、海外でも両替はできます。ただし、米ドルやユーロなどメジャーな通貨は、手数料が高くなりがちです。手数料面を考えるなら、国内で両替を済ませた方が良いでしょう。
また、両替先が銀行であれば安心できますが、取引場所などによっては詐欺や窃盗などのトラブルに巻き込まれる可能性もあります。国内での取引と比べると、安全性は低くなってしまいます。外貨両替をするなら国内で済ませておく方が無難です。
まとめ
外貨両替にはさまざまな方法がありますが、安全面、通貨の種類、利用のしやすさ、手数料のお得さ、両替のスピードを総合的にみると、銀行での外貨両替がおすすめです。ネットの両替サービスや金券ショップなどと比較すると、手数料が少し高くなってしまいますが、安全に、しかもその場で購入できることを考えると多少の手数料も目を瞑れるのではないでしょうか。また、銀行は承認された金融機関として外貨を扱っているため、取引数、取引量も豊富なことが多いです。銀行の窓口なら両替に関していろいろと相談できるので、サポート面も充実しているといえるでしょう。