老後の生活資金について、公的年金や退職金だけでは足りないと多くの人が不安を抱いています。しかし、具体的にどれぐらい足りないかがわかれば見通しが立ち、不足分を補い準備をすることができます。老後資金を準備する方法や、公的年金などで足りない分を補う方法を知り、今から少しずつ老後のために資金準備を始めましょう。

1.そもそも老後の資金の準備は必要?

老後の資金について考えたことはあるでしょうか。「国から年金をもらえる」とはいうものの、加速する高齢化が原因で公的年金の支給金額は毎年減っており、老後に不安を抱いている人も多いでしょう。年齢を重ね、収入が途絶えていくことで蓄えていた預貯金も次第に減ってしまいます。

そうした今、自分たちで老後の資金を備えておく必要が生じています。老後の資金がどのくらい必要なのか、それをまかなうためにはどのように準備をするべきなのか考える必要があります。

2.老後の資金を準備するための3ステップ

老後の資金を準備するために必要なことは「老後の資金として必要な額はどのくらいか」「どのくらいの収入が見込まれるのか」を、まずは知ることです。そして、そのうえで「どのようにして準備したらよいか」を考えることで、無理なく確実に準備が可能となります。今回はこの3つのステップに分けて詳しく見ていきましょう。

STEP1: 老後の資金、どのくらい必要なの?

老後の資金とは、定年退職後から亡くなるまでの間にかかる生活費や医療費などのことを指します。具体的にどのくらい必要なのかということを考えるためには、まず生活費や医療費・介護費、ローン残高などの「支出項目」、年金収入などによる「収入項目」を整理する必要があります。生活費を用意する期間については、退職時点での自分と配偶者の平均余命を参考に仮定します。

具体的な数字をあてはめた際の支出額の合計が「老後の資金」、収入から支出を差し引いたものが「準備するべき老後資金の額」となります。ちなみに国から受け取れる年金の平均は夫婦2人で月額22万円であり、決して高いとはいえません。

STEP2: 老後の生活費を得る方法を知ろう

退職後の収入として、多くの方がまず思い浮かべるのは、国民年金や厚生年金などの公的年金でしょう。これは、老後の生活で得られる収入の中で定期的に受け取ることができる収入となります。

そのほか、預貯金や退職金、退職後に再就職して得た給与、運用や投資で得た利益などが考えられます。

先に述べたように、公的年金の平均支給額は夫婦2人で月額22万円、今後さらに減っていくとなると、公的年金だけで生活するのは厳しいといえます。そのため、若いうちから老後の資金を準備しておくことが必要になってきます。

STEP3: 老後の資金をかしこく準備する方法

最初に考えられるのが、通常の貯蓄と同じような預貯金です。とりわけ、定期預金で準備しているという方も多いのではないでしょうか。

最近、老後の備えとしてよく取り上げられるものに個人型確定拠出年金iDeCoがあります。iDeCoは預貯金よりも利率が良く、節税にも効果的です。また、60歳になるまで引き出せないため、確実に老後の備えに繋がります。

このほか、企業の財形貯蓄や企業年金、各金融機関が取り扱う個人年金保険など、老後の資金を準備するにはさまざまな方法があります。自分に合った方法を知るために、まずは一度銀行などの窓口で相談してみてはいかがでしょうか?