まとまった金額を定期的に貯金したいのであれば、普通預金口座よりも利率が高い定期預金を活用するのがおすすめです。しかし、この定期預金には満期があり、途中で引き出すことができません。そのことを知らずに契約してしまうと、「お金が必要なとき簡単に引き出せない」ということもありえます。また、「満期後の処理はどのようになっているか」ということを契約時に把握していない人もいるのではないでしょうか。そこで、今回は満期を迎えた定期預金はどうなるのかについて解説します。

1.定期預金には満期がある

そもそも定期預金とは、一定期間引き出しができない代わりに、利率の優遇を受けることができる預金のことです。そのため、気軽にお金を引き出せないという意味では不便さはあります。しかし、その分しっかりと普通預金よりも優遇された利率で運用が可能です。

また、「どうしても引き出したい」というときは、途中解約をすることで引き出すことができます。しかし、その場合は契約時よりも、金利が低くなってしまいますので注意が必要です。

定期預金の預入期間は、各金融機関、契約内容によって異なります。自分が契約時にどのくらいの期間お金を預けても大丈夫なのかをイメージしたうえで、契約するようにしましょう。

2.定期預金満期後の3つの処理

定期預金の満期に関して、もう1つ気になることは「満期を迎えたらどうなるか」ということです。

一般的に、定期預金の満期が近づいたタイミングで契約中の金融機関から満期の案内が届きます。そのため、満期となる年月日を細かく覚えておく必要はありません。

また、満期を迎えた後の手続きの方法には「自動解約」「元利継続」「元金継続」の3つがあります。これらは、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。詳しく確認してみましょう。

定期預金は満期になると利息がつく

「自動解約」とは、その名の通り定期預金が満期を迎えたときに、自動的に解約されるといった仕組みです。定期預金は満期を迎えると利息がつきます。そのタイミングで解約となると、普通預金に元金と利息の両方が振り込まれます。この一連の流れを、金融機関へ解約の手続きをすることなく自動で行ってくれるのです。

定期預金で得た利息を含めて入金されるので手続きが簡単ですね。また、運用で得たお金を別のことに使ったり、ほかの運用方法に利用したりすることもできるので選択肢が広がります。

利息を別の用途に使うなら「元金継続」

「元金継続」とは、満期時に利息部分のみを受け取る方法です。元金部分に関しては、預入時と同じ預入期間で定期預金を継続することになります。また、利率に関しては満期時の金利が適応される傾向です。

「定期預金は継続したいけど、利息だけは受け取りたい」という人にとって「元金継続」の定期預金はおすすめです。

また、受け取った利息部分をほかの金融商品で運用することもできるので、リスク分散しながら資産運用するということもできます。

複利運用するなら元利継続がおすすめ

その一方、「元利継続」とは、元金と利息部分の両方を、満期を迎える定期預金と同じ預入期間で継続するものです。

「元利継続」は、何といっても複利効果が期待できるということが大きなメリットといえるでしょう。複利効果とは運用で得た利益を再び運用することで利益とする、つまり利息が利息を生み出すことができる効果のことを指します。定期預金の場合は、複利効果によって元金の部分がどんどん増えていくという効果が期待できるのです。