自動車を購入する際に多くの人が利用する自動車ローンやマイカーローン。ローンを組む際には、借り入れ金額と借り入れ利息をもとに、総支払額や月々支払額を事前にシミュレーションしておくことが重要です。これにより、実際に支払いがスタートしてから、無理のない返済ができるようになります。自動車ローンの計算方法と実際のシミュレーション結果、自動車ローンで損をしないためのコツについて解説します。

自動車ローンの計算方法

自動車ローンは、自動車の購入費用をまかなうために、銀行などの金融機関や自動車ディーラーなどから借り入れるものです。借り入れ金額は購入する車種や用意できる頭金によって変わり、ファミリーカーであれば100万円〜300万円程度が一般的です。

まず、200万円の自動車を購入する際に利用する自動車ローンについて、2パターンをシュミレーションしてみましょう。

総利息額は「元金 × 金利 × 借入期間 ÷ 2 」、

総支払額は「元金+総利息額」、

月々支払額は「総支払額 ÷ 借入期間(月数) 」で概算を求めることができます。

■200万円頭金なし、年利5%、5年ローンの場合

200万円の自動車を頭金なしで購入し、購入金額すべてを年利5%の5年ローンで組んだ場合は、どのような結果になるでしょうか。

総利息額は、200万円 × 5% × 5年 ÷ 2 = 25万円

総支払額は、200万円+25万円=225万円

月々支払額は、225万円 ÷ 60ヶ月 = 37,500円 となりました。

■200万円頭金50万円、年利3%、5年ローンの場合

200万円の自動車を購入する際に50万円の頭金を用意し、残金の150万円を年利3%の5年ローンで組んだ場合のシミュレーションです。

総利息額は、150万円 × 3% × 5年 ÷ 2 = 約11万円

総支払額は、150万円+約11万円=約161万円

月々支払額は、約161万円 ÷ 60ヶ月 = 約26,833円 となりました。

上記2パターンを比較した結果、頭金50万円、金利2%が違うだけで、総利息額は約14万円、総支払額は64万円、月々支払額は約1万円の差が出る結果となりました。

自動車ローンで損をしないためには

上記のシミュレーション結果から、自動車ローンの借り入れ金額や借り入れ金利が少し違うだけで、総支払額や月々支払額は大きく変わります。

つまり、自動車ローンで損をしないためには、頭金をより多く支払うこと、借り入れ金利を比較することの2点がとても大切です。

■頭金を多く支払うこと

自動車購入時に頭金をより多く支払うことで、借り入れ金額自体を減らすことができ、結果的にかかる総利息額も減少します。

頭金は自己資金から拠出することになりますので、自動車を購入する前から計画的に貯金をすること、月々のキャッシュフローを考慮して頭金の金額を決めることが大切です。もし無理に大きな金額の頭金を支払おうとすると、キャッシュフローのバランスが崩れて日々の生活費を圧迫する可能性があります。くれぐれも無理はしないようにしましょう。

■金利を比較すること

自動車を購入する際のローンは、ディーラーの紹介で契約する「ディーラーローン」と、各金融機関が提供する「自動車ローン・マイカーローン」の2種類があります。より金利が低めなのは金融機関の提供する自動車ローンで、金利相場は約2%〜4%程度です。対してディーラーローンの金利相場は4〜8%程度と高めですが、ローン審査のハードルは低めである傾向があります。

まずは各金融機関の自動車ローン審査を受け、その審査結果が理想的かどうかを確かめましょう。そして、もし審査結果が理想どおりではなかったり、審査に落ちたりした場合には、ディーラーローンに申し込むとよいでしょう。

まとめ

自動車ローンの総支払額や月々支払額は、借入金額や借り入れ金利の水準によって大きく変わってきます。自動車ローン選びは、車選びと同じくらい重要です。総支払額や月々支払額のシミュレーションを活用しながら、慎重に選ぶと良いでしょう。