自動車を購入する際に、多くの人が利用するカーローン・自動車ローン。自動車を購入する前にやっておくべきなのが、ローンの借り入れ金額や総支払額・月々支払額についてシミュレーションをしておくことです。
事前に計算・シミュレーションするべき理由や、カーローンの計算方法・シミュレーション方法についてご紹介します。
カーローン借り入れ前に計算をしておくべき理由
なぜカーローンの借り入れ前に計算・シミュレーションをしておくことが大切なのでしょうか。その理由は、返済期間による総返済額の変化を把握し、ライフイベントによって収入・支出の金額やバランスが変化する時期を把握しておくためです。
■返済期間によって返済額は変わる
ローンというものは、長く借りれば借りるほど総利息額が多くなるしくみになっています。つまり、借入期間を短縮することで、総利息額・総借入額を少なく抑えることが可能です。
例えば、カーローンの借り入れ金額を200万円、金利3%、借入期間を3年もしくは5年として総借入額・月々支払額を比較してみましょう。
・借入期間3年の場合:総支払額は209万円、月々支払額は58,055円
・借入期間5年の場合:総支払額は215万円、月々支払額は35,833円
借入期間を2年短縮するだけで、総支払額は6万円減少し、その代わりに月々支払額は約22,000円高くなることがわかります。借入期間をなるべく短縮しながら、月々支払額が家計を圧迫しすぎない金額に設定することが大切です。
■ライフイベントによる収入・支出の変化も考慮する
自動車を購入する際には、結婚・出産や育児などのライフイベントによる収入・支出の変化を考慮するのがポイントです。結婚式費用や出産費用、子どもの学費は、予想以上にお金がかかります。カーローンの支払期間である、3年〜5年ほど支払可能な時期かどうかを考慮して、購入時期を決めるとよいでしょう。
実際には、思わぬ転勤や家族構成の変化、家族の健康状態の変化などで急に車が必要になることもありますので、念のために貯金をしておくと非常に役立ちます。
カーローンの計算方法・シミュレーション
カーローンを組む前に借り入れ金額や総支払額などをシミュレーションしておくことは重要です。その計算方法や、実際にシミュレーションした結果の比較についてご紹介いたします。
■カーローンの計算方法
カーローンは、
総利息額:「元金 × 金利 × 借入期間 ÷ 2 」、
総支払額:「元金+総利息額」、
月々支払額:「総支払額 ÷ 借入期間(月数) 」という計算式で概算を求めることができます。
■カーローンのシミュレーション
1.借り入れ金額200万円、借入金利(年利)5%、5年ローンの場合
総利息額:200万円 × 5% × 5年 ÷ 2 = 25万円
総支払額:200万円+25万円=225万円
月々支払額:225万円 ÷ 60ヶ月 = 37,500円
2.借り入れ金額200万円、借入金利(年利)3%、5年ローンの場合
総利息額:200万円 × 3% × 5年 ÷ 2 = 15万円
総支払額:200万円+15万円=215万円
月々支払額:215万円 ÷ 60ヶ月 = 35,833円
3.借り入れ金額150万円、借入金利(年利)3%、5年ローンの場合
総利息額:150万円 × 3% × 5年 ÷ 2 = 約11万円
総支払額:150万円+約11万円=約161万円
月々支払額:約161万円 ÷ 60ヶ月 = 約26,833円
1番目と2番目の結果より、借入金利が2%下がるだけで総利息額・総支払額は10万円、月々支払額は1,660円ほど減少すること、2番目と3番目の結果より、借り入れ金額を50万円少なくすることで、総利息額は約4万円、総支払額は約54万円、月々支払額は9,000円減少することがわかります。
まとめ
カーローンを借りる際には、事前に借り入れ金額や借入期間に応じた総支払額や月々返済額をシミュレーションすることが大切です。そして実際に借り入れる際には、返済期間と月々支払額のバランスや、ライフイベントとの兼ね合いを考慮して、無理のない返済プランを立てましょう。