あなたにとって貯蓄をするということは簡単なことでしょうか。簡単と答える人もいれば、難しいと答える人もいるでしょう。金融機関にはさまざまな預金があり、貯蓄の種類によって活用方法もさまざまです。自分に合った貯蓄を知るためにも、どのような預金の種類があるのか金利や換金性はどうなっているのか、預金について考えてみましょう。

1.預金を選ぶには、金利や換金性が重要

金利は金融機関ごと、商品ごとに異なります。また、市場の状況などを背景に金利は流動的に変わっていきます。以前はメガバンクと地銀では金利に大きな違いがありましたが、最近は政府の金利政策もあり、以前ほど金融機関による適用金利の違いはありません。

しかし、わずかでも得をしたいと思うのは当然でしょう。より有効に貯蓄をしていくためにも金利のチェックは欠かせません。常に最新の数字を確認するよう心がけることで、金利の良い時期に貯金することができるなど、効率的な貯蓄が可能となります。

2.用途によって、預金の種類を使い分けよう

貯金には普通預金と当座預金、そして定期預金や積立預金など、その目的や使い道に応じた種類がいくつかあります。支払いに適したもの、貯蓄に適したものなど、その用途はさまざまですが、やはり、貯蓄をすることを第一の目的とするならば、文字通り貯蓄預金が最適かもしれません。個々の預金の特徴についてみていきましょう。

普通預金と当座預金

目的はもとより、預金によって金利や換金性も異なります。普通預金は金利が低いものの換金性が高い預金であり、満期はありません。いつでも出し入れが可能です。

当座預金は普通預金などとは趣旨が異なります。小切手・手形により払い出しができることが特徴です。事業主や企業が支払いを目的として開設する預金であり、開設していることで、信頼性が高いと判断するところもあるため、これも当座預金の持つメリットのひとつといえるでしょう。

貯蓄性の高い定期預金や積立預金

定期預金は「定期」の言葉通り、原則として一定期間預け入れるための貯金です。一定額の余裕資金がある場合、生活資金と区別するために定期預金を選ぶ人も多いでしょう。簡単に引き出せないことから貯蓄に向いているといわれる預金です。

積立預金は毎月決まった日に一定額を普通預金口座から積立預金口座へと自動積み立てする預金です。定期的かつ自動的に積み立てられることで、自然に貯蓄されることから、やはり貯蓄に向いている預金といえます。

3.使いやすさと貯蓄性で選ぶなら貯蓄預金

基本的な形式として定期預金は能動的に預け入れをしなければ口座金額が増えませんが、毎月必ず預金して積み立てていくことで増やしていくのが貯蓄預金です。

たとえば、毎月の給与から「天引き」にて貯蓄を進めます。そのため、貯蓄性はきわめて高いものですが、自発的に貯蓄ができる人にとっては必要性の高いものではありません。貯蓄が苦手で、普通預金にお金を預けていても使ってしまう人に適しているのが貯蓄預金といえるでしょう。

ただ、普通預金や定期預金と貯蓄預金では金利などが異なるため、諸条件も含めてどの預金が自分に合っているかを検討するようにしましょう。

また、普通預金と定期預金の中間として「スイングサービス」という制度もあります。これは金融機関によって細かい部分は異なりますが、一般的には普通預金が一定額を超えると定期預金に「振替」をするサービスです。加えて、金融機関や預入金額によって金利が変動する商品もあります。

まずは現在口座を開設している金融機関、そして開設を検討している金融機関において、商品別の適用金利や周辺環境を確認したうえで、判断していくようにしましょう。