お金を貯めたいと思うなら、できることは収入を増やすか出費を削るかのいずれか。収入を増やす方法として副業をはじめる、深夜にアルバイトをするなどがありますが、時間的な拘束もあって厳しい人もいるでしょう。副業も、経費がかさむだけで一向に売り上げがあがらない状況になってしまうかもしれません。
そのように考えると、収入を増やすよりも現在の出費を削る方が取り組みやすそうです。お金を貯めるにはどうするべきか、今回は出費を減らすためのアイデアを紹介していきます。
「お金が貯まらないのは余計な出費があるから」
お金を貯めるために意識したいのが、できるだけ無駄なお金を使わないこと。お金が貯まらない原因の多くは、必要のない出費です。日々の生活を振り返ってみて、購入したものはすべて必要なものだと言えるでしょうか?
中には衝動買いしてしまったもの、使ったのは数回でほとんど使用していないもの、買っただけで満足してしまったものもあるのではないでしょうか。お金を使わない、財布の紐を固く締めておく習慣を身につけるために、見直したい3つのポイントをみていきましょう。
■安売り・バーゲン好きはお金を浪費する
「30%OFF」「1,000円引き」など安売りやバーゲンの表示は、一見するととってもお得に思えます。そのため安いからという理由で、つい財布の紐がゆるくなってしまうので、余分に購入したり、余計なものまで買ってしまったりしやすくなります。
もちろん、安売りしているものが必要なものであれば良いですが、だいたいは「あったらいいか」程度のものも多いのではないでしょうか?
「それでもお得だから」と理由をつけて、安売りやバーゲンでついものを買ってしまう人は要注意。安く購入できたものも、活躍の出番が少ないとそれは無駄なものになってしまいます。
しかし、「そんなに必要なものでもないかな」と頭では理解していても、なかなか購入を踏みとどまれないのが安売りやバーゲンの甘い罠。中には、安売りやバーゲン情報のアンテナを張って、お得なものしか購入しない人もいるかもしれませんね。冷静になって考えてみると、安売りやバーゲンも元の値段からそこまで変わらないものもありますし、わざわざ遠いところまで安売りのために足を運ぶのは交通費の無駄です。
■買い置きは無駄が多い
なくなったら不安だからと消耗品や食品を買い置きしている人もいるでしょう。この買い置きもお金が貯まらない人に共通する習慣です。
安売りのときに買い置きするのはお得に思えますが、無断に買い置きするとその分買い物での出費がかさんでしまいます。食品の場合は使える期間が短いので、消費期限までに使いきれずに捨ててしまったという経験もあるのではないでしょうか?廃棄してしまうくらいなら、その分を本当に必要な食材の購入にあてた方が賢明です。
それでは腐らないティッシュなどの日用品なら……と思うかもしれませんが、日用品の買い置きもおすすめしません。理由は、買い置きすることによって家の収納スペースを圧迫してしまうため。収納スペースがいっぱいだと何がどのくらいあるか把握しづらくなり、在庫がうまく管理できなくなります。すでにストックは十分にあるのに、無駄に買い増ししてしまう原因です。
■小さなお金は積もると多い
100円、200円くらいと思ってしまいますが、小さなお金も積もれば大きくなります。自宅や会社で用意できるのにカフェでコーヒーを飲んだり、自動販売機で毎日ジュースを購入したりしていませんか?コンビニやドラッグストアで自分へのごほうびにおやつを買ってはいないでしょうか。
頑張った自分への週1のごほうびのように頻繁なものでなければ良いですが、毎日だと小さなお金もいつしか1,000円、1万円と膨らんでしまいます。150円のジュースも、毎日買えば年間54,750円の出費です。460円のタバコなら年間167,900円にもなります。もし、毎日買っていなかったらその分貯金ができると考えるともったいないですね。
そしてもう1つ、スーパーやコンビニでの無駄遣いの他にも気をつけたいのがATMの手数料。銀行口座から差し引かれるため手元のお金が減るわけではないですが、1回300円の引き出し手数料で月5回利用すると年間18,000円口座から引かれることになります。少しくらいという気のゆるみは無駄な出費の原因です。
「無駄なお金を使わないためにできること」
無意識のうちに使ってしまいがちな日常の無駄な出費を紹介しましたが、不必要な出費を減らすことがお金を使わないための第一歩です。普段使っているお金を意識することによって、お金に対する考え方も変わってくるはず。
しかし、日常の出費を見直すことは第一段階であって、無駄なお金を使わない生活としてはまだまだ不十分です。お金を使うためにやっておくべきこと4つを紹介します。
■断捨離をする
断捨離とは、いらないものを捨てて、生活や心の平穏を保つこと。部屋をスッキリきれいにすることです。断捨離がお金を使わないことに繋がるのは、シンプルな生活スタイルになるため。必要なものだけに囲まれて生活することで、だんだんと物欲も消え、必要のないものを欲しいと思わなくなってきます。シンプルな生活が快適に思えるためです。
また、必要なものと必要でないものとを分けて、必要なものだけに絞ることによって、普段買い物をするときも必要なものかどうかを考える取捨選択の習慣がつくようになります。
まずは賞味期限が過ぎた食材やほとんど着ることのない服、数年前のコスメ、壊れた家電など明らかに必要のないものは処分しましょう。ただ、それでもものが多く残ってしまう人もいるはず。どうしてもものを捨てられない人は、1年と期間を区切って、1年以上使っていないものは思い切って捨ててしまいましょう。
■固定費を見直す
固定費は、毎月の支払額が決まっている出費のことです。住宅費や保険などが該当します。毎月出ていくお金が決まっている分、節約できれば出費を減らす効果が期待できます。例えば毎月500円固定費を減らせたとしたら年間6,000円も出費が浮く計算になります。10倍の5,000円なら年間60,000円の節約です。
固定費の中でも三大固定費といって支出のウエイトが大きいのが、住宅費、保険料、自動車の3つ。特に住宅費は毎月大きな出費になりやすいです。断捨離ついでに、賃貸なら間取りの狭い部屋、築年数が経過した部屋に移り住んでみるのも良いでしょう。ミニマムな生活スタイルに慣れれば苦ではなくなりますし、部屋にこもることより外で散歩する方が楽しく感じられるかもしれません。持家なら返済方法を見直してみるのも良いでしょう。月8万円が5万円になれば、年間36万円もお金が貯められます。
次に保険の見直し。現在のライフスタイルに対して、無駄に死亡保障をつけてはいないでしょうか?毎月の支払いがきついと感じているなら貯蓄性のある保険から掛け捨てタイプにするのもおすすめです。貯蓄性の保険でなくても、お金を貯める方法はいくらでもあります。
■定期購入をやめる
定期購入とは、1カ月に1回、3カ月に1回のように定期的に購入したものを届けてくれるサービスのこと。コスメやサプリなどインターネット上の定期購入の他、新聞や雑誌などで利用している人もいると思います。
確かに決まった日に商品が届くので、買い忘れの心配がありませんし便利なサービスです。さらに通常購入よりもお得に購入できたり、送料無料で利用できたりとお得な特典がついていることもあるので、普通に購入するよりもお得感があります。
しかし、定期購入したものが溜まってしまったという経験はないでしょうか?自分で消費できないので、家族や友人に譲った人もいるでしょう。溜まる前に定期購入をスキップするという方法もありますが、企業も積極的に定期購入を利用してもらえるよう巧みに工夫しているため、お得さや付属のお試しセットに目がくらんで必要なくても続けて購入してしまいがちです。
定期購入を利用すると不要なものが増えてしまうので、スキップではなくスパッとやめてしまいましょう。無駄なストックを増やすくらいなら通常購入した方がお得です。
■必要なものは必要なときに買う
安売りやバーゲン、買い置きは無駄な出費になりやすいと紹介しました。お得さに目がくらんで、必要でもないのに買ってしまうためです。せっかく購入したものも、ほとんど押し入れや物置きの中に眠っていたのでは意味がありません。いつか使うからと思っているものほど、使わないものです。購入するものは本当に必要なものだけに絞りましょう。
そして購入するタイミングも重要です。買い置きするのではなく、必要になったときに買うのがポイント。実際、買い置きしていても使用するのはだいぶ先になるはずです。あと2~3日でなくなりそうだというタイミングでも十分間に合います。必要になったときに購入することに慣れてしまえば、買い置きでスペースを取ることの方が無駄に感じられるはずです。
「無駄なお金を使わないメリット」
ここまで、無駄にお金を使わない方法を紹介してきました。実践してみようとは思っても、引っ越しをしたり、楽しみのバーゲンに行くのをやめたり、自分には少しハードルが高いかもしれないと感じた人もいるかもしれませんね。
しかし、実際に行動に移さなければ、効率よくお金を貯めることはできません。お金を使わないことが難しいと感じたら、お金を使わないことのメリットを考えてみましょう。お金を使わないメリット2つを紹介します。
■無駄な支出に気付くことができる
無駄にお金を使わない生活を実践していると、毎月の支出が大きく変わってくることに気付くでしょう。
人によって差はありますが、これまでとの月の支出の差が5万円以上になる人もいるかもしれませんね。
そうすると、なぜこんなにお金を使っていたのだろうと疑問に思うはずです。家計簿をつけていれば、前月との支出の差がすぐにわかるでしょう。もし前月購入していたもので、今月購入していなくても生活に問題なかった場合、それは無駄な支出です。
このようにして、お金に興味がわくようになりますし、無駄な支出が何かわかるようになります。無駄な出費がわかれば、あとは繰り返さないように注意するだけ。お金を使わないことに慣れれば、それが当たり前になり、無駄遣いが減るようになります。
■本当に必要なものにお金をかけられる
これまで必要なものを買えるだけのお金が貯まらなかった人も、お金を使わない方法を実践することによって必要なものが買える金額が貯まるようになります。
仕事でも使えるように少し性能の良いパソコンが欲しい、食品を保存するために大きな冷蔵庫が欲しいなど、本当に必要で欲しいと思っているものもあるのではないでしょうか?
お金を使わないようになると、欲しいと思っていたものよりも少し性能の良いものを購入できたり、必要なものに対してもっとお金をかけられるようになったりします。少し贅沢に感じるかもしれませんが、必要なものに対してお金をかけるので、無駄なものに出費していたときよりも生活な質は向上します。お金を無駄に使っていたときよりも豊かさを感じるはずです。そして、日々の生活が充実すると心にも余裕が生まれます。人間関係もトゲトゲしさが消え、今までより円満になるかもしれませんね。
まとめ
お金を貯めるには、まずお金を使わないことです。ただ、何でも節約すれば良いというわけでなく、不要なものをカットすることがお金を使わなくても生活の質を保つコツになります。
財布の紐を締める場面とゆるめる場面を使い分ければ、お金を使わない生活を苦しいと感じることはありません。どうしてもお金を使わない生活に疲れたら、お金を使わないことのメリットを考えてみましょう。あとは、貯金用の口座を用意すれば自然とお金は貯まるようになります。